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2024/05/19 11:57 |
3/11 きもので楽しむ日本の伝統 vol.7
きもので楽しむ日本の伝統 vol.7「和来福来」
平成19年3月11日(日)
同志社大学 寒梅館 ハーディホール

<プログラム>
・落語 立川志の輔
・トーク 立川志の輔×茂山千三郎
・狂言「二人袴」
 婿    茂山千三郎
 舅    丸石やすし
 太郎冠者 茂山童司
 兄    茂山七五三
 後見   鈴木実
(司会 桜みずほ)


・・・というわけで、慣れない着物を着て行ってまいりました。
つい先日まではぽかぽか陽気だったのに、この日は寒の戻りというやつでしょうか、雪がちらちらと舞っていました。(帰る頃には止んでいましたが)
順番待ちの列は幸い建物の中で、ぬくぬくと待っていることができました。私は開場45分前くらいに着いたのですが、もう列はできていました。そして30分前を境に増える人、人、人・・・
開場の時間までリハーサルが行われていたらしく、人が多いので扉の前で待機。
ああ~・・・この人数だと前は厳しいかな・・・と思っていましたが、意外と最前列ゲット。
中心よりも左側寄りのこの席、この席が特上スペシャルシートだったのを後で思い知ることになります。

開演時間になり、司会の人が登場。
「今日はいい天気で~」「皆様、晴れ男、晴れ女で~」と仰るので、ああもう雪は止んだのかと思いながら聞いておりました。後で聞くに、司会の方が開場入りしたときは晴れていたので雪が降っていたのをご存知なかったとのこと。

まずは開口一番、志の輔さんの3番目のお弟子さんだという立川志の春さんが登場。
鶴の名前の由来を聞いて誰かに教えたくてたまらない男、でも結局肝心のところを間違えて説明できなくなってしまうという、古典落語「鶴」でした。

開場が笑いで温まった頃、桜色の羽織と着物姿の志の輔さんが登場。
「着物はいいですね。日本人の体型の欠点を隠してくれる。男性はおなかが出れば出るほどいい」
「こういう(着物を着てくる)会ならもっといいものを着てくればよかった…500万くらいの」
「弟子が着物を選んで持ってくるので、会の趣旨を一番理解していたのは弟子でした」
などと、バンバン開場を笑わせてくださいます。
司会の方の「いいお天気で~」というコメントにも突っ込みを入れ、さすが話のプロだなあと感じました。ホントに、ポンポンとお話が飛び出してくる感じです。
新作落語というのは、着物を着ているのが当たり前の時代の古典落語とは違い、登場人物が着ているのは洋服です。でも、洋服で落語はやらない。
それは何故かというと、志の輔さんの見解ですが、着物だと正座したときの膝の動きやラインがきれいに見えるからだそうです。洋服だとどうしてもひざが揺れるのが見えて見苦しい、と。

「馬鹿と利口は紙一重」
というテーマで、新作落語「親の顔」をされました。
「こういう人はたまにいますよね。友人、近所の人で考えてみてください。……思いつかないあなたは、あなた自身がそうなんです」
マクラで大爆笑なのですが、落語でも大爆笑でした。
子供がテストで5点(100点満点)を取ってきたので学校に呼び出されたお父さん。
ご隠居に「何で呼ばれたのだろう」と相談に行き、いろいろなやりとりのうち「親の顔が見たいんじゃないの?」ということに。
それを言葉のまま受け取ったお父さん、子供をつれて学校へ。
「あ、顔が見たいんじゃなかったんだ・・・」とわかり、「子供のトンデモ回答を見てどう思われますか?」と聞かれたお父さん。
しかし、子供の言い分を聞くとなるほど合っているような気がする・・・
「先生、これは合ってるんじゃないですか。ちょっと点数を足しますね」という、この子にしてこの親ありというトンデモなやり取りの末
先生「お父さんのお宅に家庭訪問に行きたいのですが」
と、オチるのでした。


落語の後は、志の輔さんと千三郎さんのトーク。
千三郎さんがホストということで左側に千三郎さん、右側に志の輔さんが座りお話をされました。
志の輔さんの会で、志の輔さんと茂山家が対談することがあるそうですが、そのときは反対側なんだそうです。
ここで「あ…席が微妙に左で良かった…」と思ったのは言うまでもありません。
例のごとく記憶容量の関係により順番バラバラな、大体のトーク内容をあげてゆきます。
着物のお話が中心です。

「皆さん、精一杯の着物を着て来られて~」と笑いをさらう志の輔さん。
みんなが着物を着ている会場を目にして、「お正月の高座はこういう感じなのかな、と思いました」と仰ってました。(立川一門はお正月の高座には上がらないんだそうです)
さきの志の輔さんのお話で触れた、正座をしたときの着物の美しさのお話。そして、着物姿の女性の所作が色っぽいというお話。
落語の衣装、狂言の衣装のお話。
落語の楽屋には弟子が出してきたたくさんの衣装が並んでおり、後ろの屏風の色やお話の内容で色を決めることもあるけれど、実は気分で決めているというお話。
狂言はいろいろな衣装があるけれど、この役はこう着ると決まっているし、普段着ているのは黒紋付しかありません、というお話。
志の輔さんが着物でお葬式に行ったときに、羽織の紐の向きで失敗してしまったというお話。そして、「お葬式のあと1週間は生ものを食べるな」と言われて育ったので、すぐ横にお寿司を食べるスペ

ースがあることに驚かれたというお話。

立川一門の楽屋は、空気がピーンと張詰めていますが、茂山家の楽屋はにぎやかで、差し入れもその日のうちになくなるほどで、わきあいあいとしていますよね。

志の輔さんが、『「親の顔」という落語をしましたが…東京で「バカ」というとおこられるだけですが、関西で「アホやなあ」と言ってもそんなに険悪にならないですよね…茂山さんとこは「アホですねえ」』
と仰ると、千三郎さんも「アホですわあ・・・」と、笑いに包まれる会場。
東京は「粋」で、京都は「はんなり」ですよね、能狂言もそう。
萬斎君とかカッコいいけど、茂山はアホです・・・(笑)
今日の狂言「二人袴」の婿もあほぼんでおめでたいヤツです

25年前の、故桂枝雀さんと志の輔さんの師匠である立川談志さんの対談のお話。
正反対のお二人の様子を、志の輔さんがモノマネで再現され、会場は大爆笑。



ああ~・・・判りづらくてすみません;
トークのあと、15分の休憩。


休憩が終了し、狂言「二人袴」
何度見ても面白い曲ですね~。
主人がずずいと出てきて名乗るところで、「うおっ、近ッ」
「えのころ」は「いぬころ」でした。(個人的に「えのころ」のほうが子犬のコロコロした感じがして好きだったりします)
兄に「穿いとけ」と長袴を渡された婿が「なんじゃコリャ!」と、袴を広げてみたり、被ったり…兄と太郎冠者のやり取りと同時進行ですが、そんな婿に注目!
袴を穿かせてもらった婿のよたよたした歩き方に笑いつつ、「って、近っ!!」
座って舅に挨拶する婿との距離、2~3m?
こうなると竹田、頭の中がてんやわんやです。ねじがボロボロ外れてしまいます。


ポーッとしているうちに、終了。
スペシャルシートにバンザイです。
千三郎さんオーラをギンギンに受け、ふらふらと会場を出ると、茂山グッズの販売があり、七五三さんがサインをしておられました。ついさっきまで舞台で兄をしていたのに、もう着替えて、しかもサインまで・・・早っ!

着物はこのイベントの時しか着ない私ですが、着物もいいよな~と思います。
不便でさえなければ・・・(これに尽きる)
もっと簡単に着れて、もっとお気軽な値段だといいなあと思うのであります。
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2007/03/13 13:17 | Comments(1) | ばぶさん

コメント

丁寧な長編レポをありがとうございます。
わくわくドキドキでてんやわんやでポロポロだったんですね。(笑)

2~3mって、すぐそこですよね。
そりゃ壊れかけるのもわかります。
きょうは火曜ですが、落ち着きは取り戻されましたか?
posted by アココ at 2007/03/13 16:27 [ コメントを修正する ]
ようやっと
落ち着いてきました(^_^;ゞ
本当に近くて、ドキドキでした!
全体が観れないのが前の列の残念なところですが、これだから前の列はやめられません。
2007/03/14 23:25

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